みーは血液内科医

血液内科医の「みー」が,医学に関する知識や日々感じたことをまとめています.このブログでは,みー(=運営者)は医学的助言を一切おこなっていません.情報の利用は自己責任でお願いします.間違いや意見がありましたら,該当記事のコメント欄に書き込んでください.

主訴:口臭

症例:50歳 女性 主訴:口臭 現病歴:来院日の朝から口臭を自覚し,舌癌を心配して来院した. 既往歴・併存症:なし アレルギー:なし 内服薬:なし 身体所見:口腔内は腫瘤や発赤なく,歯垢や歯石なし.ニンニクの臭いあり. この患者さんはニンニクが苦手…

他院からの紹介患者は必ずイマイチ

他院から紹介される患者の治療内容や状態はイマイチなことが多いと感じています.ついつい,なんでこんな状態まで放置するんだ,なにも検査してないぞ,などと愚痴をこぼしてしまいます. しかし,よく考えると,紹介元の病院では適切な診療ができないから紹…

点滴で調子が悪くなる

発熱性好中球減少症で状態が悪化した患者さんに,いつものように抗生剤を点滴投与していました. 患者:「先生,点滴外してください.」 みー:「どうしてですか?」 患者:「点滴が始まると必ず体調が悪くなるからです.これがなければ体調が良くなると思う…

肺炎患者が多いと言うけれど

肺炎患者が多いので,みーが勤務する病院には肺炎当番という制度があり,内科系の診療科が順番に持ち回りします. 先日,肺炎当番だから担当しなさいと,肺炎の患者さんを入院で診療するように言われました. その患者さんを評価したところ,典型的な市中肺…

頻尿なのに

頻尿を主訴に来院した患者さんに対して,膀胱炎が疑われるので尿検査をしましょうと提案しました. しばらくしても結果が出ないので様子を見に行くと,「尿が出ないです」と言われました. 「それは頻尿ではないです」と言いたくなったのをグッとこらえたみ…

既往歴:キーパーソン

タイトルにおかしな所がありますが,気づきましたか? 既往歴にパーキンソン病があると見間違った読者も多いのではないかと思いますが,「パーキンソン」と「キーパーソン」はあまりにも似ています.

話しませんという話

とある講演会の開会式の出来事です. 司会の先生:「今回,特別講演をご発表いただきますA先生は,***について大変素晴らしい業績をお持ちで,A先生の業績は皆様周知のことと思いますので,今回の挨拶では敢えて話をしないでおこうと思います.それでは,…

とりあえずヤバイらしい症例

A先生から電話がありました. 「今度の患者さんやねんけど,あのね,すごいことが書いてあるねん.これは外科のカルテやねんけど,いや,すごいことやね,これ.うん.もともと精神科にかかっているみたいやねんけど,困った.これね,ちょっと先生の意見を…

βDグルカンの偽陽性に振り回されない

80歳台の男性,多発性骨髄腫で,IgGが200 mg/dL (基準値 870-1700) の患者さんが発熱しました. 易感染性宿主のため,血液培養含め血液検査と尿検査と胸腹部CTを行いました.CRP 0.6 mg/dL,画像所見含めて感染症を示唆する所見に乏しかったのですが,ひとま…

最悪なゴロ合わせ「6つのR」

薬を正しく使用するために,「6つのR」を確認しましょう,と指導がありました. (3)誤薬の防止 与薬に関する事故は、医療事故のなかでも頻度が高く、対象患者・薬剤・目的・用量・用法(経路)・投与時間の間違いによるものがある。また与薬には、処方をす…

みーに聞く意味があるのか?

他科のA先生より,「赤血球輸血で膨疹を症状とするアレルギーの既往がある人に輸血をしたいんだけど,どうすればよいかな?」と質問があったので,「ネオマレルミン1錠を前投与してから輸血してはいかがでしょうか.」と返答したところ,「血液内科のB先生(=…

新内科専門医制度の修了要件

みーは新内科専門医制度が始まった最初の年代で,現在医者3年目として研修を進めています.新内科専門医の資格を取得するにはどうすればよいのか,今更ながらまとめてみました. まず,こういった情報は日本内科学会のホームページにまとまっているそうです*…

掃除はルンバ

とある患者さんのADLを確認するために,「家の掃除はどうしていますか?」と質問しました. 「掃除はルンバがやっています.でも,自分でやったほうが早いです.」とのことでした. ルンバが掃除をする,を文字通り解釈すると「全介助」ですが,自分でやろう…

血液製剤の添付文書コレクション

みーが血液内科医として働いた5月から7月の3ヶ月間,自分の患者に投与した血液製剤の添付文書を集めてみました. (照射)赤血球液-LR「日赤」49個 (照射)濃厚血小板-LR「日赤」 24個 (照射)濃厚血小板HLA-LR「日赤」1個 新鮮凍結血漿-LR「日赤」120 4…

迷惑をかけたので

先日,ある患者さんが入院しました.入院時の約束を反故にしたり,治療計画を無視することが多く,対応に難渋しましたが,症状が軽快したので退院となりました. 退院日に「先生,いろいろと迷惑をかけたので,受け取ってください」と封筒を渡そうとしてきた…

J-OSLER まとめ

内科専門研修で使用する症例登録システムであるJ-OSLER の情報をまとめてみました.2018/07/08現在の情報であり,今後変更されるかもしれません. J-OSLER 料金 ユーザー登録 指導医が2人いる? 外来症例も使える? 初期研修医の症例も使える? 病歴要約の作…

josler-sync 公開

josler-syncというソフトウェアを公開しました.専門医研修中の方は是非使ってみてください.症例登録の作業が大幅に減ります. pc.atsuhiro-me.net

宣伝に失敗する薬

製薬会社の説明はどれもこれも魅力的です. 複数のPPIの説明会を毎週聞く機会がありました.第一三共株式会社とアストラゼネカ株式会社が販売しているネキシウム®の説明を聞いたところ,「なるほど!明日から患者さんにはネキシウムを処方しよう」と思いまし…

病歴要約と個人情報

個人情報を保護しながら病歴要約を提出するにはどうすればよいのか,調べてみました. まず,改正個人情報保護法が平成29年5月30日から適応されました.個人情報の定義が変更されたようです. 第二条 この法律において「個人情報」とは、生存する個人に関す…

ブログの名前を変更しました

「みーの初期研修」という名前でブログを公開していましたが,初期研修が修了したことに伴い,名前を変更しました. 今後は「みーは血液内科医」という名前で情報を発信していこうと思います.これからもよろしくお願いいたします.

直通する電話交換

みーが勤務する病院には,電話交換業務があります.外部からの電話を受け,適切な内線に振り分け,迷惑電話は遮断するのが主な業務です. ある日,電話交換から同僚に電話が入りました. 交換:「先生,お電話です.」 同僚:「誰からですか?」 交換:「わ…

回診で自画自賛

A先生に患者Bさんの治療方針に関してコンサルテーションし,その内容で治療を継続していました. 1週間後A先生が病棟回診に来たところ,「Bさんの治療は完璧だ.素晴らしい」と褒められました. どうやらA先生はコンサルテーションされた記憶がなかったよう…

初期研修中こそ外来を

みーの病院の研修は,主体性が求められます.指導医にやりたいことを言えばやらせてもらえることがほとんどですし,逆に言われたことを淡々とこなすだけでも問題はありません. m3.comに「研修病院選び方ご法度」というシリーズの記事があります.下記に日本…

みーの今後

「みーの初期研修」はもうすぐ2周年を迎えます.すなわち,みーは今月で初期研修を修了するわけです. 報告ですが,みーは,血液内科を専攻することにしました. 初期研修の大きな目的は,一生を捧げる診療科に出会い,決意することだと思っています.学生時…

ルーチン検査の意味

臨床推論は,病歴聴取を行い,必要な身体診察を行い,疑われる疾患の鑑別のための基本検査を行うのが一般的です. しかしながら,「とりあえずルーチンで血液検査しておこうか」という会話は日常診療ではしばしば耳にします. みーが意味があると感じたルー…

インシデントレポートのトラブルに見舞われる

インシデントレポートとは,それぞれの事故事例から過ちを正しく認識し、そこから学ぶためのツールです.報告者は非難や罰則を受けないという大前提のもと,情報を共有しやすくする必要があります*1. 勤務先で,インシデントレポートを書く機会がありました…

インフルエンザを診断するスマホアプリのアイディア

(ここで紹介するアイディアはみーの頭の中の妄想であり,実現には少し遠いものかもしれません.) 冬になるとインフルエンザが流行し,病院に勤務しているとインフルエンザを診断することが多いです.インフルエンザの診断には,インフルエンザ迅速検査は有用…

輪状甲状靭帯切開

輪状甲状靭帯切開は挿管困難かつマスク換気困難な場合に必要な手技ですが,なかなか実践する機会がない手技でもあります.動画を見るとよく分かります.以下の動画がおすすめです. マネキンを使った輪状甲状靭帯切開の解説 輪状甲状靭帯切開.wmv 実際に救急…

「医療や健康に関連する検索結果の改善について 」について

Googleが検索アルゴリズムを12月に変更したらしい. 医療や健康に関連する検索結果の改善について 2017年12月6日水曜日 Google では、今週、日本語検索におけるページの評価方法をアップデートしました。 この変更は、医療や健康に関する検索結果の改善を意…

弾性ストッキングの仕組み

うっ滞性皮膚炎や静脈瘤による深部静脈血栓症予防に用いられる弾性ストッキングですが,下肢に圧力を加えるだけではないようです. 本品は、種々の加工法により成型された円柱状(又は筒様)をした形状である。装着部に編み上げた糸の弾力により同心性の圧…